マネジメント

「出世はした方がいい」と言える理由【メリット】

「出世したくない症候群」という言葉が出回り出してどれくらい経ったでしょう。

読者様の中にも、

出世なんかしたくない!
  • 出世したところで責任増えるだけじゃん。馬鹿らしい。
  • 給料もそんなに上がらないし、今のままが一番。
  • 疲れ切った上司を見てると、とても同じことはしたくない。
  • 管理職になったら精神病みそう。なんか怖い。

みたいに思っている方がおられると思います。

私自身もそうでした。私の場合、出世願望の強い同期に対して「出世することの無意味さ」を説いていた程でしたからね。

今日は、そんな風に思っている方々に対して「本当に、それで大丈夫?」といった話をしたいと思います。

この記事を読んでも「無理無理。メリットなんかないよ」と思われる方は、きっとブレない軸をお持ちだと思います。

だから私の言うことなど一切気にせず、ご自分の思う道を進んでいくのがベストです。会社にはそういった方も絶対に必要です。

ただ、何となくのイメージだけで「出世なんかしたくない」と思考停止に陥っている方がおられた場合は、今回の記事が何かのきっかけになれば幸いです。

では、始めます。

今の仕事内容をずっとやれますか?

会社組織というのは「指示・命令」で動いています。

昨今「組織のフラット化」が進んでいることは間違いありませんが、どこまで行っても会社は会社です。

組織として成果を出す必要がある以上、「指示・命令」が会社運営の基本である事実は変わりません。

ですから、言い方は悪いかもしれませんが、出世しない限りは「ずっと誰かの指示に従い続ける毎日」を過ごすことになります。

同期や後輩が上司になった時のことを考えていますか?

社会人同士の付き合いには「利害関係」があります。

誰かが得をすると誰かが損をするような場面があるからです。

私は、利害関係がある中での友情は成立しないと考えています。

親友同士でビジネスを始めたり、同じ会社に入ったりするケースがあります。

私が目にしてきた中では、仕事が絡むと友情は意外にあっけなく壊れる、といった事例が多いです。皆さんもそれを見たり聞いたり、経験したことはありませんか?

いくら仲良くなったとしても、同じ会社に居続ける限り同僚は同僚です。

例えば先週まで一緒に上司の悪口を言って盛り上がっていた同僚が、翌週から上司になるなんてこともあり得るのです。

同じ仲間だと思っていた同僚が突然「会社の方針としては…」なんて言い出します。

あなたは少し面食らいながらも、「これが出世か」などと複雑な思いを感じ、次第にその同僚には本音で話せなくなっていきます。

そうなったら元の関係に戻ることはないですよね。

友人だと思っていた同僚の仕事は「あなたに指示をして成果を出させる」ことに変化しますから。

人は組織の中ではその役割に没頭してしまう習性があります。

その実験を題材にした映画がありましたね。あの映画は行くところまで行っちゃいましたが、人間の弱さを表した素晴らしい映画だと思います。

というわけで、もしもあなたが「同僚や後輩に先を越されて悔しがっている自分」を少しでも想像できるのならば、とりあえず出世しておいた方が無難です。

裁量の範囲が格段に広がります

人が決めたことよりも自分が決めたことをやりたいのが人の性です。

そして人は自分の裁量で何をやり遂げた経験を重ねて成長していきます。

成長=スキルです。

責任を持って何かを成し遂げた経験は決してあなたを裏切りません。

自分の時間が増えます

意外に思う方もおられるかもしれませんね。

しかし、出世すればするほど自分の時間は増えます

もう少し正確に言うと、

出世する⇒権限が増える⇒自分で仕事を組み立てる裁量を得る⇒実務は部下に任せて、自分は「時間の束縛」から解放される

です。

実務は部下に任せる、については以下の記事をご参照ください。

上司と部下では求められる役割が違います。

基本的には、細かいタスクは全て部下にさせることが必要です。

そうしていくと、上司には純粋に時間的余裕が生まれます。そこで生まれた余裕で組織全体の利益を生み出すことが上司の仕事なのです。

時間から解放され色々なことを考えたり学んだりする中で、ビジネスのスキルは確実に向上します。

そこで得たスキルは貴重な財産となるでしょう。

後悔しなければ、どちらでもOK

ちょっと誤解を招きそうな表現もあったかもしれませんが、

「同僚や後輩が上司になって初めて悔しさを感じた」

みたいな状態になることは非常にもったいないですよ、ってことです。

本当、多いんですよね。こういう人が。

土壇場でそんな風に考えが変わる(気づく)のなら、それまでの「出世なんてどうだっていいよ・・・」というのは何の信念もない考えだったことになります。

だから、ちゃんとリアルに想像して考えた方が良いですよ、ということです。

その上で「どうだっていい」と思える人は確実にいるわけで、そういった人に何かを言うつもりは一切ありませんので悪しからず、です。

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